Frog in a White Coat.

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【ひぐらし業考察】沙都子に課せられたゲームと騙し編の解読。

*ひぐらしのなく頃に業アニメ18話までのネタバレを含みます。 

ひぐらし業18話

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画像元:https://twitter.com/higu_anime/status/1357372847484637184

ミステリーものによくある犯人の動機は、過去回を使って語られる。

このとき視点が変わる。アニメではイラストがあるから視点が変わったと気づきにくい。

「郷壊し編」では見事に視点が移ったのに気づいただろうか。

 

18話で参考書を買いにいくシーンは「沙都子視点」に変わっているのがよく分かる。

いままで通り「梨花視点」なら「学園にいくために参考書を買いにきたのですよ」なんかになっていただろうけど、アニメでは

 

沙都子「梨花が本屋さんにくるなんて珍しいですわね。……お料理の本でもお買いになりますの?」

梨花「こっちなのですよ」

 

何の目的かわからない沙都子視点で進みんで、料理本を手にとり疑問符を浮かべる沙都子に、梨花が「こっち」と誘うシーン。

視点が「沙都子」になった。

犯人が意外性のある人物のとき、犯人キャラに視点を移動して犯人目線の物語を語ることが多い。読者はその視点だと感情移入しやすく、何があってどうなって、今の犯人ができたのかを知ることができ、製作者も説明がしやすい。

 

「ひぐらしのなく頃に」では視点の違いを使っている。

第一期の綿流し編では圭一視点だったのを、目明し編では詩音視点にして、これを解答編にしている。物語の理論における「信頼できない語り手」は、一人の視点からだと真実は語れないけど二人目の視点を追加することで真実を語ろうとする。

 

ただこれは真実があった場合に限られる。真実と事実は違う物である。

たとえば、ただの点の集合に対して、ある人Aが「モナリザに見える」と言い、同じ点の集合に対して、ある人Bが「こっちからだとバベルの塔に見える」と言う主張は同時に成り立つ。だけど、真実はモナリザであるかバベルの塔であるかではなく、ただの点の集合という真実だけがあるのだ。ゆえに、「モナリザに見える事実」と「バベルの塔に見える事実」と相対する「ただの点の集合である真実」は違うのである。

 

 物語において真実を定義する必要はなく、あるキャラから見た事実と別のキャラから見た事実を並べることによって、読者なりの真実を想像することが可能であるから、作者が意図的に真実を伏せることができる。

このような手法はゲーム製作でもあり、環境ストーリーテリングと呼ばれる。

有名なのが「返事がない、ただの屍のようだ」というテキストフレーズ。他に、ウミガメのスープという一瞬流行った遊びなんか。

これらは、読者が「能動的」に物語を想像することによってコンテンツの味わい深さを出している。

 

考察 

さて、郷壊し編はひぐらし解の惨劇回避ルートのアフターストーリーになっている。祭囃子編のあとの話である。ひぐらし業の結果になってしまったのは、原因が郷壊し編にある、つまり原因は未来にあったということだ。

タイムリープがある世界観だからこそ、過去編を未来の話として描くところができるのは面白い。

未来の原因→梨花が死亡する→昭和58年の雛見沢に戻る

この未来の原因の仮説を立てるのが今回の考察になる。

 

仮説1:梨花が雛見沢を離れたことで沙都子が巫女になった。

このような仮説は考えることができるが、この仮説から学園時代の梨花が死亡する事実は導けない。巫女になった沙都子がオヤシロ様の力を使って過去にもどったとして、梨花が死ぬ必要はない。

 

仮説2:トウキョウのような組織によって梨花が殺された。

この仮説は、梨花が死んだ→沙都子がオヤシロ様に頼んだ→昭和58年雛見沢に時間遡行とある程度説明できるが、沙都子が梨花を雛見沢に閉じ込めようとする事実は導けない。梨花が死を取り消すにはその前後に時間移動すればいいので、わざわざ昭和58年まで遡る必要はない。

そしてわざわざ昭和58年に戻ったとして、その世界は旧ひぐらしの世界であり、梨花が攻略法を知っている世界であり、ひぐらし業のような梨花を閉じ込める物語にならない。

 

仮説3:沙都子が受験に失敗した。

この仮説は未来の原因に含まれる小さな仮説である。物語の肉の部分にあたり。未来の原因は骨にあたる。物語を作るときの肉付けをする話である。同じようなものとして、キャラクターのセリフや口癖、遊びの内容も肉にあたる。骨の部分を考えたあとに考えるもの。

 

 

沙都子に梨花を殺せば過去に戻れると教えた誰かがいる

 未来の原因→梨花が死亡する→昭和58年の雛見沢に戻る

さて、沙都子の待ち受ける未来に惨劇があったとしても、「じゃあタイムリープしましょう」とはならない。5年後の梨花が死んだことを事実とするなら、誰かが「あうあう、梨花を殺せば過去に戻れるかもしれないのです、あうあう」と告げ口したことになる。

 

梨花が時間を繰り返せることを知っていて、沙都子に告げ口できるキャラはいるだろうか?

 

ここで一つ考えることがある。なぜわざわざ昭和58年の雛見沢なのか?

沙都子に惨劇があって過去をやり直したいのならその惨劇の直前に戻ればいい。つまり、何らかの事情で昭和58年の雛見沢にするしかなかった。もしくは、昭和58年の雛見沢にしかないものが必要だったと考えることができる。

→結論1:未来に起きる惨劇を回避するために昭和58年の雛見沢にしかないものが必要だった。

 

あと沙都子の証言も参考になる。

アニメ16話のリアル綿流しにて、「あなたの心さえ雛見沢を離れなければ、オヤシロ様の祟りなんてありませんでしたのに」と沙都子が言った。確かに、猫騙し編では梨花が雛見沢を認めることで惨劇のない世界はうまれたわけだけど、時系列を考えると、

梨花が雛見沢を離れる→沙都子に惨劇がおこる→騙し編→業16話リアル綿流し→梨花が雛見沢を認める

なので考えるべきは、梨花が雛見沢を離れる→沙都子に惨劇がおこるの範囲である。

ではこのオヤシロ様の祟りとはどこのことか?未来に新しく祟りが起こったのか、雛見沢連続怪死事件のことか。

 

また、沙都子の証言によると、「私オヤシロさまのお告げを聞いたんですのよ」「梨花はもうオヤシロさまの巫女にふさわしくないとおっしゃっていましたわ」と沙都子が言った。

このことから何らかの形で沙都子はオヤシロ様に接触したことが分かる。

→結論2:沙都子はオヤシロ様に接触している。

 

梨花が沙都子に打ち明けただけで惨劇を回避できることから、沙都子がこの運命の主導権を握ってると考えることもできるが、梨花が雛見沢を認めたあとに何もしなかったから惨劇を回避できたとも解釈でき、これは何が原因になっているかわからない事実である。

沙都子の証言「梨花のその証言できっとオヤシロ様も許してくださいますわ」と沙都子が言った。このことから、沙都子の目的は梨花の思想の入れ替え(洗脳)であり、オヤシロ様からそのような命令(お告げ)を受けたと考えられる。

(梨花の夢(思想):田舎くさくない素敵なオシャレな学校に進学して垢抜けた人生を送りたい。)

 

沙都子の証言「あなたのせいで、祟りを退けるために、部活のみんなを生贄に」と沙都子が言った。

少なからず部活メンバーを殺めたことが分かる。

 

では戻って、梨花が時間を繰り返せることを知っていて、沙都子に助言できるキャラを考察してみよう。

羽入の他にそんなことができるキャラはいるだろうか?

梨花が繰り返せることを知っていて。

沙都子に助言できるキャラクター。

・・・・・

梨花が繰り返せることを知っていて。

沙都子に助言できるキャラクター。

・・・・・

導きだされるのは、古手梨花である。

梨花であれば、梨花が時間を繰り返せることを知っていて、沙都子に助言できるキャラを満たしている。

 

つまり、学園時代の沙都子に惨劇があって、この惨劇を回避するには、梨花が「もしかしたら自分が死ねば戻れるかもしれない」と沙都子に言ったことになる。

また、わざわざ昭和58年までに戻った理由として、昭和58年にしかないものを考えたわけだが、候補になるのが、オヤシロ様の立像にある神剣・鬼狩柳桜である。未来の時点では無かったか壊れていた。梨花が祭具殿で確認したときにカケラしかなかったことから鬼狩柳桜は壊れることがわかる。

 

タイムリープの真相

タイムリープの真相は、梨花と沙都子の心中になり。そして目的は、鬼狩柳桜の回収ということになる。ただ、梨花は記憶の継承が不十分で覚えていなかった。これが梨花の業である。また、沙都子が鬼狩柳桜を回収するので、立像の中にはないことなる。

 

惨劇を回避するために鬼狩柳桜が必要だとしたら、その惨劇とは何になるだろうか?

鬼狩柳桜は「繰り返す者を殺す剣」と説明されるが、かつて羽入が娘に殺させた剣である。簡単に言うと、羽入バスターである。

未来にオヤシロ様の祟りが再発し、それを鎮めるために鬼狩柳桜が必要だった。

だったら「あなたの心さえ雛見沢を離れなければ、オヤシロ様の祟りなんてありませんでしたのに」のオヤシロ様の祟りは未来に起きたことになる。

 

過去改変

沙都子は祭具殿のオヤシロさまの立像を壊した過去があり、壊したことでポンコツの羽入が誕生した経緯がある。 

過去に戻った沙都子が祭具殿にいき、神剣・鬼狩柳桜を回収したとき、立像を壊さなかったらポンコツの羽入になる前が成立して、完全体の羽入が誕生する。

つまり、立像を壊した正規ルートと立像を壊さなかった分岐ルートで過去改変が起きる。

 

ここで、沙都子が鬼狩柳桜を回収したとき完全体の羽入に接触した(お告げを聞いた)ことがわかる。これにより沙都子の証言「オヤシロ様のお告げを聞いた」「巫女の代わり」となる。

完全体羽入は、本来、梨花に課すゲームを沙都子に課すことになる。

ゲームとは旧ひぐらしでいう梨花が絶対に殺される運命になるような内容である。

最終的な沙都子の目的は梨花を洗脳することだったが、ゲームの内容を詳しく考察することで暴いていこう。

 

旧ひぐらしの正規ルートがA、ひぐらし業の分岐ルートがB

羽入はファンタジーであるが、雛見沢の症候群の寄生虫という実体がある。

完全体羽入にも、雛見沢症候群の寄生虫という実体がある。

ポンコツ羽入の寄生虫をAとし、完全体羽入の寄生虫をBとする。

 

旧ひぐらしでは、圭一や詩音が寄生虫AでL5を発症して惨劇を起こしていたわけだが、ひぐらし業では寄生虫BでL5を発症して惨劇を起こすことになる。

これが、旧ひぐらしとひぐらし業の雛見沢症候群の違いである。

 

寄生虫Aの雛見沢症候群を症候群A、寄生虫Bの雛見沢症候群を症候群Bとする。

ポンコツ羽入の旧ひぐらしを正規ルート(A)とし、完全体羽入がいる世界を分岐ルート(B)とする。

梨花は正規ルートの記憶をもってるので、寄生虫Aが宿っていることになる。

正規ルートの記憶を持ってる⇄寄生虫Aを宿すとし、分岐ルート側⇄寄生虫Bを宿すとする。

 

ゲームの内容

仮説をたてる→騙し編に合致するか検証→合致しないのでルール変更を繰り返した。

相当書いたので結論だけかく。

 

正規ルートの記憶保持者を寄生虫Aとした。

梨花は寄生虫Aであり女王感染者なので「Aのクイーン」と呼ぶ。

圭一はフラッシュバックや夢により惨劇回避しようとするので、寄生虫A側であり、圭一を「Aのキング」と呼ぶ。

沙都子はH173か何かで寄生虫Bのキャラを使役する。

沙都子は「Bのクイーン」である。

*ここの考察はチェスに喩えて考察する。(考察分類:類推)

 

3つのルール

ルール1:沙都子はBの駒を使い、Aのキングを詰ませれば勝ち。

ルール2:次点で、Aのクイーンを詰ませると引き分けになり再試合。

ルール3:Aのキングには守護駒Aがあり犠牲にすることでキングが生還する。

 

日本語に直すと、

沙都子は、H173かC120などの雛見沢症候群を強制発症させる薬で誰かを感染させ、圭一を殺そうとする。

圭一の殺害に失敗した場合は、次点、梨花の殺害に移りタイムリープ(再試合)する。

圭一を守護するキャラが身代わりになることで圭一は生還する。

 

鬼騙し編

発症者:レナ。レナはBの駒である。沙都子はレナを感染させた。

レナは圭一を殺害しようとするが失敗。(Bの駒がAのキングを詰まそうとする)

次点、沙都子が梨花を殺害してタイムリープ。(Aのクイーンを詰ますことで引き分けになり再試合)

 

綿騙し編

発症者:魅音。魅音はBの駒である。沙都子は魅音を感染させた。

Aの守護駒:詩音。詩音は正規ルートの記憶を持っている。

魅音が圭一を殺害しようとする。(Bの駒がAのキングを詰まそうとする)

詩音が圭一を死守、詩音が魅音に殺され犠牲になり圭一は生還。(守護駒が犠牲になりキングが生還)

次点で梨花の殺害に移行。(Aのクイーンを詰ませる)

 

祟騙し編

感染者:大石。大石はBの駒である。沙都子は大石を感染させた。

守護駒:鉄平。鉄平は正規ルートの記憶を持っている。

沙都子は圭一を自宅に誘い大石に殺害させようとした(Bの駒でAのキングを詰まそうとする)が、鉄平が阻止した。(守護駒が犠牲になることでキングの生還)

次点で、大石は梨花の殺害に移行(Aのクイーンを詰ませる)

 

猫騙し編

発症者1:赤坂。赤坂はBの駒である。沙都子は赤坂を感染させた。

赤坂が梨花を殺害したので再試合(Bの駒がAのクイーンを詰ませた)

発症者2:茜。茜はBの駒である。沙都子は茜を感染させた。

茜が梨花を殺害したので再試合(Bの駒がAのクイーンを詰ませた)

発症者3:公良。公良はBの駒である。沙都子は公良を感染させた。

公良が梨花を殺害したので再試合(Bの駒がAのクイーンを詰ませた)

発症者4:圭一。沙都子は圭一を感染させた。

Aのキング不在による無効試合。最短で終わる。

 

猫騙し編4

リアル綿流し。

Bのクイーン沙都子によるAのクイーン梨花の殺害。

 

ゲームの内容おわり。

 

 

全てを通して、沙都子は圭一を殺せないのかという疑問が生まれる。まあ、殺す理由もないのだけど。

 

祟騙しでは鉄平が圭一を守ったことになる。沙都子の家で大石と鉄平の殺し合いがあったとすれば、そのあと大石がバットに鉄平の血をつけて梨花の前に現れる。大石はついでに圭一を殺さなかったのかという疑問はあるけど、雛見沢症候群なので一人殺したら満足して梨花を殺しにいったことにする、そして圭一は生還する。

 

あと、綿騙しでは圭一を匿ったのは詩音になる。Bの駒は勝手な行動を起こしやすい。赤坂はキングを無視してクイーンを詰ませたことになる。

直接キングに接近したのはレナだけとなる。

すべてをうまく説明できそうな仮説をいれただけなので事実検証は次の機会にする。

 

沙都子が手にかけたのは、レナ、魅音、大石、赤坂、茜、公良、圭一。

沙都子の証言「部活のみんなを、この手で、生贄に」と沙都子が言ったのと、詩音をのぞいて一致する。

 

完全体羽入になったことで鷹野の強い意思がなくなり改心する。

上位世界を用いると、ポンコツ羽入の代わりにラムダデルタが鷹野の駒を動かしていたが、ポンコツじゃなくなったのでラムダデルタの絶対の力は関わらなくなり、鷹野の絶対の意思もなくなったので、この世界の鷹野は改心する。

平易な言い方をいえば、鷹野はどんな世界でも強い意思を持って惨劇に変えていたけど、ひぐらし業の鷹野には強い意思がないので折れてしまって改心する。

 

鷹野が改心した謎を考えるとこのあたりになる。

1つに鷹野過去編はひぐらし解で語られた。

→理由は未来にまつわるものであった。

 1つに鷹野はどんな世界でも強い意思を持って惨劇を起こす。

→鷹野を説得できるのは鷹野本人。

ゆえに、導かれるのは、鷹野は「未来の記憶を思い出して改心した」という結論になる。

未来にまつわることだから「それこそ、きっとあなたにもわかってもらえないでしょうね」(17話鷹野の台詞)というセリフになる。

たぶん郷壊し編で語られる。

 

Bのキングは誰か?

謎は残っている。沙都子に拳銃を支給したキャラ。痛み止めを支給したキャラ。

Aのクイーンは梨花、Aのキングは圭一、Bのクイーンは沙都子、ならばBのキングもいるはずである。

そしてBのキングは沙都子に拳銃や痛み止めを渡せるキャラとなる。

完全体羽入になることで雛見沢症候群も変質するとするなら、その研究をしている者も変わらざる得ない。

入江京介。

平和主義である彼が何かを企むとは思いにくい。ただ、未来を含めると何か見えるものがあるかもしれない。

 

悟史陰謀説

5年後の時点で悟史が死亡した説も、惨劇として考えられる。

この場合詩音も絡むはずだし、入江も責任とわれて辞職とか。

鷹野が悟史の隣の病室で治療しているとか。

悟史が雛見沢症候群の検体として軍事利用されることになったとか。

入江は平和主義だから、悟史を軍事利用→世界対戦勃発みたいになったら、黒幕として暗躍することはできる。

 

これ以上は憶測の域をでない。

 

終わり

ああ、ああかゆいかゆいかゆいッ!

かゆいかゆいかゆいかゆいかゆいかゆいんひ

頭の中にある仮定がッ!!!うわおおおおあああぉッッ!!!

もうすぐなんだよッッ!もうすぐで結論がでるんだッッッ!

ういはっははひゃはははっははは

お前ら命題の弱点は分かってるんだッッ

あああああああ(帰納法演繹法背理法対偶類推)!!!!!

かゆいかゆいかゆいチクショめえッ!!

一匹残らず証明し尽くしてやるッッ(ゲーデルの不完全性定理)

 

なんということでしょう…。カエルはこの考察のためにリアル綿流しを何回もみたせいで壊れてしまった。

END